第2話 八百屋の息子が見た、音楽業界の「歪み」/ 町屋雄三

株式会社ワイズ音楽出版
代表取締役 町屋 雄三

ギタリスト・作編曲家・プロデューサー

「あなたの日常に不可欠でありたい」を軸に、音楽で人の背中を押す仕組みをつくっています。
SNSの数字より、真のファンとの関係を。

第2話 八百屋の息子が見た、音楽業界の「歪み」

父は八百屋をやっていた。

店を手伝いながら育った私は、常に「経営目線」で物事を見る癖があった。

大根1本の仕入れ値はいくらか。

どう売れば利益が出るのか。

鮮度が命の商売で、値付けがすべてを決める——そういう世界を子どもの頃から見てきた。

だからこそ、音楽の世界に入ったとき、強烈な違和感を抱いた。

「なぜ音楽は、値段が最初から決まっているのか?」

CDは3,000円。配信は1曲250円。サブスクは聴き放題で月980円。

売る側が値段を決めていない。

流通プラットフォームが一方的に価格を設定している。

大根なら、朝採れの新鮮なものと、夕方まで残ったものでは、値段が変わる。

品質で勝負できる。

でも音楽は、どれだけ時間をかけた楽曲でも、一律「250円」。

おかしくないか?


この歪みに納得できなかった私は、ギタリスト・作編曲家として活動しながら、音楽ビジネス——特に著作権とファンビジネス——を死ぬ気で勉強した。

そして2015年、株式会社ワイズ音楽出版を設立。

音響(YSC音響)

レコーディングスタジオ(Y’s music factory)

ライブハウス(川崎Y’s)と、

すべてを「レーベル」という主軸を支えるために作ってきた。

アーティストがどこでも表現でき、最高の音で録音し、自分たちのショーケースを持てる環境。

すべては繋がっている。


父の八百屋から学んだことは、ひとつ。

「価値を決めるのは、作り手だ。」

次回は——私自身がどん底を見た話。


ここまで読んで、少しでも何か引っかかった方へ。
町屋 雄三

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この記事を書いた人

みやした です★のアバター みやした です★ ReRIKU PARTNERS studio

音楽・アート・作家・表現者が交わる場づくりと店舗カルチャーづくり。
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